Steamサマーセールの裏で……日本語対応のゲーム大躍進!

「PCゲームは海外の人のためのもの」昔はそういう風潮があった。

日本人のゲーマーはプレステとかWiiとかコンシューマ勢が大半で、PCゲームと言えば洋物の日本では流行ってないゲームを誰にも知られることなくひっそりとプレーするのが主流だったように思う。

しかしその傾向は今は変わりつつある。日本におけるPCゲーマーが伸びてきたなと感じる一コマがあった。

Steamの日本語利用者第6位にランクイン

以下は2023年6月のSteamを利用する人のランキング。

分母、つまりSteam全アクティブユーザーは3000万人と思って頂きたい。

ここで注目すべきは2つ。

日本語を利用するユーザーが2.82%であること

仮に3000万人とすると、約85万人のユーザーが日本語を利用したことになる。

そしてもう一つは、前回調査からユーザーが0.71%も増加していることである。

前回ユーザーが2.82-071=2.11%だとすると約63万人。そこから0.71%ということは

約22万人の日本語利用者が増えていることになる。1都道府県あたり4680人増加したことになる。

この3000万人という数字はあくまでも同接ユーザーでピーク時は3300万人を超えることもある。

なので月1回はSteamを利用したことのあるユーザーとすればもっと多いことになる。

そして特筆すべきは言語ランキングでドイツ、フランスを抜き6位にランクインしたことだ。

1年3か月前はどうだったか?

自分が運営しているYoutubeチャンネル内で週間Steam通信というコンテンツがあるのだがその278回(2022年4月16日)のタイトルは「Steamを利用する日本人ユーザー爆上がりで大変だ!」というものだった。

その中で、日本語ユーザーは2.34%であるもののドイツ、フランスを抜けず8位だった。

その中でこんな記事に言及していた

2017年3月の日本語ユーザーは1.06%。2018年3月は0.56%まで落ち込む。この年は、簡体字が大きく伸びた年でもある。2020年3月は、1.29%。2021年3月になり、1.72%に上昇。そして2022年3月は、前述したように2.34%。こうした推移を見ると、日本語ユーザーがここ数年で大きく増えていることがわかる。

2017年のバトロワブームで中国人のSteamユーザーが増え、日本はむしろ減少傾向にあった。

ところが2020年にコロナ需要で、PCユーザーが大きく伸びた。

その後、グラボの値段が下がり、PS5などのコンシューマ機が買えない現象も起きていた。

例えば、GTX 1660 SUPERを例に取ると2022年1月にASUSの販売価格は73,500円。

現在はショップによって異なるが約37000円。およそ半額で購入できる。

PCゲームは自分の予算に合わせて自由に価格設定ができるためミドルクラスでPCを組めばそこまで高くない値段で購入できる。

つまり、コロナで家にいることが増え、ゲームを始めようとプレステを買おうと思ったが買えず暗中模索したことろ

「あれ?プレステで発売されるゲームってSteamでも遊べるじゃん」ということに気づき

安価でとりあえずPCを買った日本人が多いのではないかと容易に推測できる。

自分の身の回りにも自作パソコンを組んだ人や実はあの人PCゲーマー始めたという人を良く聞くようになった。

自分がYoutubeチャンネルを始めたきっかけが、概要欄にも書いているのだが

「ビジョンはリア友も普通にSteamを利用し日常会話にあがるほどSteamの地位が向上することです。 目標を達成するまで挑戦し続けます!」

まあなんか恥ずかしいことを書いているわけだが、今それが少しずつ達成されつつあるのは非常に嬉しい。

今後期待できること

今国内開発のAAAタイトルがどんどんSteamで発売されている。

一昔前では考えられなかった和名タイトルが並ぶ。

龍が如く 維新! 極 『龍が如く 維新!』をフルリメイクした幕末アクションJRPG。
ライザのアトリエ3 ~終わりの錬金術士と秘密の鍵~ 3月発売。ライザのアトリエ完結編
世界樹の迷宮Ⅲ 星海の来訪者 6月発売。アトラスの人気3DダンジョンRPGシリーズ第三弾
スターオーシャン セカンドストーリー 1998年にリリースされた同名タイトルのリメイク版
僕のヒーローアカデミア ULTRA RUMBLE 3人1組でチームを組み、合計8チームで行われるバトルロイヤル
呪術廻戦 戦華双乱 「呪術連携アクション」をうたう2vs2の対戦アクションゲーム

これらはほんの一例だが、コンシューマでリリースする他にSteamでも当たり前のようにリリースされるようになった。

呪術廻戦やヒロアカのゲームがPCで遊べるなんて、ついこの間までは考えられなかった現象だ。

カプコンが公表した2023年3月期の決算では次のような一文があった

Valve Corporationの運営する「Steam」経由の売上高が前の期比32.6%増の228億4200万円と大きく伸びたことを明らかにした。同社は、PC対応とデジタルマーケティング強化によるグローバル販売の拡大を成長戦略の一つに掲げており、2023年3月期において230カ国・307タイトルを販売している。この5年間で訓示別の販売本数は着実に成長しているという。

成長戦略の一つとして無視できなくなったSteam。今後も和名タイトルのゲームは増え続けるだろう。

日本人ユーザーが増えれば、日本語対応のゲームがウィッシュリストに入れられる。

ウィッシュリストに入れば売れる可能性が格段に上がり、売れればまた新作をリリースしてくれる。

そんないい循環がSteam内で起こっている。

この傾向は今後もしばらくは続きそうだ。