年末恒例、今年も話題を振りまいたSteamの2020年上半期を振り返る

2020年12月28日

今年もいろいろあったSteamの2020年。

皆さんも少なからずSteamゲームでお世話になったのではないでしょうか。

年末恒例ではありますが、Steamの1年を月別に振り返っていきましょう。

1月

サウンドトラック単体の購入ができるようになった

これまでサウンドトラックはDLC扱いだったため、サウンドトラックだけ欲しくても本編を購入する必要がありました。

このアップデートにより、サウンドトラック専用ページができ、ゲームを買わなくても音楽を買うことができるようになりました。ゲーム音楽好きにとっては朗報でしたね。

それから、大手のパブリッシャーもこぞって後付けで既存のゲームのサウンドトラックをリリースしていきました。

テンセントとプラチナゲームズが資本提携

1月の大きなニュースとして取り上げられました。

テンセントは、ゲーム配信プラットフォーム「WeGame」の海外展開を発表しており、Steamのライバル企業でもあります。

プラチナゲームズはニーアやベヨネッタなど、国内でも人気のゲームを配信しており、Steamも例外ではありません。

プラチナゲームズパブリッシングのゲームが今後どうなるのか、Steam展開が途絶えるのか気になるところです。

ただ発表ではプラチナゲームズの『自主性に変化はなく、従来の経営陣を中心に経営を行っていく』とのことなので、配信プラットフォームまで限定することはないと思われますが、プラチナゲームズのゲームはSteamでも人気が高いだけに動向が注目されます。

その他1月には『うたわれるもの』シリーズがSteam参入したり、三國志14の発売、ソニーが自社PS4タイトル(Horizon Zero Dawn)を出すのではという噂が流れたのもこの月でした。

2月

Steamの同時接続数が過去最高を記録する

これまでの最高記録は2018年1月に達成した1853万人でしたが、約27万人の増加となる1880万人を超えになったと発表されました。

ただしこの記録は今年次々と塗替えられることになり、12月には2400万人超えを達成することになります。

サイバーパンク2077の発売が影響したと目されています(後述)

コロナの影響もあるとはいえ、2000万人が同時にアクセスしているプラットフォームはSteamをおいて他にないでしょう。

Steamラボに新機能「プレイネクスト」

プレイネクストとは自分の所有ゲームの中から次にプレイするゲームをユーザーにおすすめしてくれる機能のことで、ライブラリーに正式実装されました。

積みゲーマーにとって、とりあえずこれをプレーしておけば間違いないというものを教えてくれるのでプレーするきっかけを与えてくれる機能の一つになりました。

また新しい検索機能(タグを活用した絞り込み)がラボに登場したのもこの月でした。

他にはMetro Exodus(2月)やサティスファクトリー(6月)などEpicの時限独占配信を終えたゲームが次々とSteamに配信されることが発表された月でもあります。

3月

Steamラボで新たな機能「ニュースハブ」公開

ニュースハブは、Steamで配信中のタイトルに関するイベントや最新ニュース、その他アクティビティを、ひとつのページでまとめてチェックできる機能で最近正式実装されました。

所有ゲームだけでなく、人気のあるゲームのイベント情報も知ることができ、購入する上での貴重な情報を得られることとなりました。

やはり、巷で盛り上がっているゲームを買うのも理由の一つになりますからね。

Steamゲームフェスティバル開催

インディーゲームの体験版がダウンロード可能になり、一部のみ発売済みゲームの期間限定無料プレイも可能になるSteamゲームフェスが開催されました。

その後夏と秋にも開催され、多くの体験版を遊べるようになりました。

そして2021年2月4日はフェスの冬開催がすでに決まっています。今後も季節ごとに定時開催されます。

他にも、Steam同時接続数が2000万人を突破したり、ボダラン3が時限独占配信を経て配信されたり、前述のホライゾンゼロドーンの発売が決定したりと話題の月となりました。

4月

ダウンロード高負荷に対策

実は地味に思えるかもしれませんが、Steamは結構世界中のネットワーク増設や繋がりやすくする工夫など、水面下でブラッシュアップを重ねているプラットフォームでもあります。

Steamにはダウンロードしたゲームの自動アップデート機能が備わっていますが、4月にこの部分に変更が加えられ、直近3日以内に遊んだゲームのみ直ちにアップデートが実行され、それ以外のゲームについては、より多くの日数に分散してアップデートを行うようになりました。

こうして負荷が軽減されることで鯖落ちするのを防いでいます。

Steamラボに新機能「クエリ拡張」

これまではタグに当てはまるゲームにしか検索結果に出なかったのが、このアップデートにより、ゲームに付けられたタグ以外に、ゲームが論理的に示唆するタグも考慮してくれるようになりました。

ユーザータグはあくまでもユーザーが指定するタグ。ゲームを特徴づけるものであるものの、本来のジャンルとは離れたものもありますから、ゲームの検索漏れを防ぐ措置と言えます。

その他にも『NieR Replicant ver.1.22474487139…』が発表されたり、『聖剣伝説3 トライアルズ オブ マナ』が配信されたり彩京のシューティングゲームがリリースされ始めたのもこの月です。

5月

Amazon新作ゲーム「Crucible」突然の終了告知

Amazonがゲーム業界に参入して第一弾としてクルーサブル(Crucible)というゲームをリリースしました。試合中のキャラクター強化要素を搭載した、チームベースのPvPvEアクションシューターでF2Pというのもありユーザーがつくかなと思ったのですが、度重なる不具合もあり、突然の終了告知がされました。

AmazonであってもF2Pによる新規参入障壁は高いものだと考えさせられたニュースでした。

コロナの影響で立て続けに発売が延期される

以下のゲームの延期が発表されました

「ソードアート・オンライン アリシゼーション リコリス」→7月10日

「デス・ストランディング」→7月15日

『FAIRY TAIL(フェアリーテイル)』→7月30日

「Kerbal Space Program 2」→2021年秋

コロナによる開発および製造スケジュールへの影響のためとのことです。家でPCゲームを楽しむ人が増えた一方で人気のゲームの延期発表は何とも言えない複雑な心境です。

他にもヘイロー2や海腹川背 BaZooKa!、『Fallout 76』史上最大級のアップデートとなる「Wastelanders」の配信、またSteam版『PUBG』にランクマッチが実装されたのもこの月でした。

6月

6月は大手パブリッシャー参入の月となりました。

EAがSteamに再上陸、新着ソフトは14本

今年のビックニュースはEAのSteam復帰でしょう。新着タイトルは14もあり、Steamが活気づきました。

ミラーズエッジ、ドラゴンエイジ、ニードフォースピード、タイタンフォールなどEAでは人気の作品がSteamで遊べるようになりました。

その後バトルフィールドやエーペックスレジェンズも配信を開始しました。

そしてSteam初のサブスクサービスEAPlayも始まりました。Steamが他のサービスを迎え入れることは初めてなので少々驚きましたが、これがあったからこそ復帰できたのかなと個人的に思います。

アトラスがSteamに!……おま国企業セガの100%子会社

突如Steamにアトラスのクリエイターページが開設され、話題を集めました。

その後ペルソナ4ゴールデンが配信されるに至り、Steamでも売り上げトップに名前が上がりました。

ペルソナ5スクランブル ザ ファントム ストライカーズの予約も開始され、他のアトラス作品の登場も待たれます。

ノベルゲームブランド「ANIPLEX.EXE」参入

ソニー・ミュージックエンタテインメント(SMEJ)の子会社であるアニプレックスがノベルゲームブランド「ANIPLEX.EXE」(アニプレックスエグゼ)を始動させたのが2019年12月。

参入第一弾はこの月にリリースされた『ATRI -My Dear Moments-』え、その後徒花異譚をリリースしました。

カプコンから2つのAAAタイトルのSteamページ

一つはBIOHAZARD VILLAGE、もう一つはPRAGMATAです。

特にPRAGMATAはレイトレーシングなどのグラフィック表現や徹底した物理演算を駆使し、重厚な世界観とシナリオで、ディストピアと化した近未来の月面世界を描くアクションアドベンチャーで新規IPになります。

2021年一番期待している作品でもありますね。

ビルダーズの次はライバズ…ドラクエのSteam展開始まる

ドラクエビルダーズ2のSteam展開は衝撃でしたが、カードゲームライバルズもYahoolゲームを経てSteamに参入してきました。

現在ではドラクエ11Sも発売されナンバリングタイトルも登場しました。

ナンバリング過去作は今後出るのかに注目が集まっています。

Steam初の「不思議なダンジョン」シリーズ発表

すでにリリースされていますが、「不思議のダンジョン 風来のシレン5 plus フォーチュンタワーと運命のダイス」が発表され、Steamでは初めての「不思議なダンジョン」シリーズ登場となりました。

これもドラクエと同じで過去作のあるいは風来のシレンなどの派生作の登場はあるのか注目されます。

他にも、Epic時限独占配信を経てサティスファクトリーや風の旅人などが配信されたりサムライスピリッツ ネオジオコレクションや戦国ブレード、アームドブルーガンヴォルト 爪(ソウ)などが配信されました。

今年のE3はデジタル開催になったものの、新作発表や新規参入ニュースなど大いににぎわった月になりました。

7月から12月までは次の記事で紹介します。