ダイソンスフィアプログラム中終盤70時間攻略レビュー「メインストーリーより自動化が楽しい」
ストラテジーにも物語がある。
戦闘ものは全制圧までに要所でイベントが発生。ゲームを盛り上げてくれる。
一方でシティーズスカイラインのようにある程度自分で目標を設定して街づくりそのものを楽しむストラテジーゲームもある。
ダイソンスフィアプログラムは工業自動化、新しい素材を作れるようになる発展を楽しむという上では街づくり系に似ていると同時にメインストーリーも存在する。
それがタイトルにもあるダイソン球という超新星惑星をプログラムするというものだ。
中盤明らかになるダイソン球の外殻形成
テクノロジーのツリーをアンロックしていくと上画像にある「EMレールイジェクタ」を作れるようになる。
最初はこの装置と同時にアンロックするソーラーセイルという円盤状の素材を中央にある太陽のような赤い惑星に打ち上げることからダイソン球を作る準備が始まる。
この赤い惑星の外側にソーラーセイルを定期的に打ち上げ続けることがメインストーリーの第一歩となる。
(太陽のような惑星に向かってドットが打ちあがっているのを確認できる)
ソーラーセイルは赤惑星の軌道上を円を描き周回する。円は20軌道分あるため「EMレールイジェクタ」を最低20基作る必要がある。
その20基に自動化したソーラーセイルを大量に流し込み次々と飛ばして行く。するとこのような状態になる。
(2566のソーラーセイルが20の軌道上に打ちあがった状態。ドット1つ1つがソーラーセイル)
元々ソーラーセイルを飛ばすことで設置した惑星にごく微量の電力が得られるのでたくさん飛ばせば飛ばすほど発電所代わりになるのだが、主にダイソン球を形成する準備の意味が大きい。電力はおまけの副産物と言える。
次に打ち上げたソーラーセイルを吸い上げてダイソン球の面の部分を作っていくダイソンシェルという作業に入り最終的に惑星が完成する。
このように工業自動化の範囲を広げていく一方でダイソン球を形成する楽しみを味わえるのがこのゲームに魅力だ。
惑星間のワープがゲームの良いアクセントになっている
新しい素材をアンロックする場合、大抵のストラテジーは一枚マップで完結するので、発展するにつれ地下の鉱石をマイニングできるようになったり既存の素材で新しいレシピを開発できることで新たな施設や装置を作る楽しみがある。
ダイソンでは惑星間の素材のやりとりを可能にすることでものづくりの楽しさに幅が出ている。
例えばチタニウムやシリコン鉱石は初めに降り立った拠点になる星にはないが、ある素材を大量生産する上ではどうしても必要になってくる。
ソーラーセイルの製造過程においても、これらの鉱石が必要になるのでゲームクリアには惑星間の素材のやりとりが必須になる。
やり方はロジスティックステーションを建設し輸送船を建造し設置する。ステーションは5つの素材の送受信ができ、必要に応じて自動飛行を開始する。
(惑星間の輸送を可能にするロジスティックステーション。ここから輸送船が発車する)
ロジスティックステーションはそれ自体が大きなストレージの役割を果たし、1つの素材につき最大10000までストックできる。今いる惑星で素材が欲しい場合、受け取り側は受信、供給側は送信に設定しておけばストレージの在庫から順に輸送を開始する。
例えば1000個の素材が欲しい場合、ストレージの最大容量を1000にすればそれ以上のやり取りを行わなくなる。
そうする事で惑星間の過剰な在庫、著しい材料の枯渇を抑える事ができる。
(一番上の銅鉱石が600(青数字)他の惑星から運んでいる最中であることを確認できる)
ステーションそのものは電力を消費するので、電力量を抑えたければ送受信を上手く管理する必要があるだろう。
中終盤になるとスタート惑星の材料が枯渇したり、新たな素材を求めておそらく複数の惑星にロジスティックステーションを設置する必要があるだろう。そんな時にいちいち何時間も掛かる惑星の移動を行うのは時間の無駄だ。
そんな時に可能になるのが惑星間のワープ機能だ。
ワープにはロボに特別な素材を入れる必要があるのでワープが可能になるのは終盤と言うことになる。
(メカ本体の燃料庫の一番右がワープ専用の素材「空間歪曲器」往復で2つ使用)
超高速で移動するワープを使えば途方もない距離を短時間で行き来でき、その惑星にしかない素材を得ることができる。
もちろんワープは輸送船にも適用されるため、素材のやり取りもロジスティックステーションで可能になる。
このワープ機能が他のストラテジーと一線を画している部分でプレーしていて気持ちのいい部分でもある。あれだけ遠かった惑星に簡単に行くことができるからだ。
惑星間の効率の良い輸送を考える醍醐味
(惑星内しか物資のやり取りができない小型のステーション。素材は3つまで)
ロジスティックステーションには段階があり、惑星内の3つの素材がやり取りができる小規模なものから地面に降りられないガス惑星から素材を吸い上げる特殊なものまで存在し、それぞれの特徴に合わせて設置する。
特にガス惑星から素材を吸い上げるステーションは終盤最も重宝することになる。同じ素材でも工程の異なるものがあり、大抵は別の惑星の素材を使うと時短できるように設計されているからだ。
(降りれない惑星で物資を集められる軌道採集機。重水素などを得ることができる)
惑星の赤道部分に設置しないといけないという制約はあるもののたくさん設置し、素材を大量に輸送して困る事はない。過剰在庫はロジスティックステーションとストレージをコンベアで繋いで、とりあえず持っておくこともできるからだ。
なので3つの輸送装置は多めに作ったほうが良いだろう。
着陸できる惑星ならその惑星で製品を作った上で輸送することもできるので、メイン惑星の場所の節約にもなる。終盤では既存のシステムの見直しや作業効率化に大きな時間を割くことになるだろう。
訪れて楽しい惑星の数々
(マップで見えているのは恒星。ワープで近づくと恒星を周回する惑星も確認できる)
惑星は太陽系を周回する惑星のように1つの恒星に4~5の惑星が周回している。
恒星はマップ上にたくさん存在(ゲームスタートと同時に自動生成される)するため惑星も合わせるとかなりの数(恐らく200以上)の惑星が存在する。
それぞれの惑星は採れる鉱石は異なり、レア鉱石も存在する。レア鉱石は時間のかかる物質を生み出す過程をショートカットしてくれるので終盤大活躍する。
ほとんど物資のない広漠とした惑星。
月のような惑星
icefireという希少な物質を吸い取れるicegiantという氷惑星
ウォーターポンプを使い硫酸が採れる惑星。
変わった植物が生える赤土の惑星。
銅鉱石が良く採れる溶岩の惑星。
などなど実に多彩で、非常に楽しい。
訪れた先にロジスティックステーションを建設すればそこの惑星で大量に採れる物質を簡単にメインの惑星に送ることができる。(ただし輸送船にもワープ素材「空間歪曲器」が必要)
「空間歪曲器」を作れるようになったらいろんなところにワープして惑星を見て回ると良い。
今後さらに充実するであろう世界に期待
驚くのはこんな壮大なゲームでありながら早期アクセスであることだ。
舞台を宇宙とした事でまだまだ広がる余地はあるし、ダイソン球に住んだりそこを拠点にして様々な惑星に旅行に行くのも良い。
自分が近い将来あるなと思うのは災害システム。街づくり系なら大抵存在する。
後はエイリアンのような敵の存在。ある惑星には敵が存在するが、レアな鉱石はそこでしか得られない。ロジスティックステーションにバリアを張らないと敵に輸送船を壊されるなどなど外敵という考え方を入れる事で遊び方はガラッと変わるだろう。
もちろん戦闘要素が出てくればそれを撃退する装置や武器をアンロックする必要が生じてくるので武器庫なるものも存在してくるかもしれない。
裏を返せばそれだけ拡張する要素は十分にあるという事なので、今後から目が離せない。
現段階でも100時間は遊べるのだから。
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